生活保護を受けている60代の女性が、電気を止められて熱中症で亡くなったというニュースが。
生活保護の方って、電気・ガス・水道といった光熱費も出してもらえるのか?と思っていましたが違うんですね。
今までご紹介していた悲惨なケースでは、生活保護を申請しても却下された場合や、世間体を気にしてなかなか申請に行けずに、食べるものも無くなってしまった、なんていうことがほとんどでした。
だから、「生活保護さえ受給していれば、命の危険性は無いだろう」と思っていたのですが・・・
どういった経済状況だったかはわかりませんが、電気代が払えないほど、生活が困窮していたということなのでしょう。
今年の夏は災害級の暑さということで、今までのように「生活保護世帯にクーラーは贅沢」なんて言われることは無いでしょうが、「つい使用を我慢してしまう」ということはあるんだろうな、と。
ちなみに、生活保護を受けると無料になるものは
○年金や国民健康保険料など
○医療費全般(薬代も)
○住民税や固定資産税
○水道料金の基本メーター分
○NHK受信料
○介護保険
などと言った、公的な支払いが主です。
まあ、それだけでもかなり助かるとは思うのですが、生活保護費って、暮らしている地域によって支給額が相当違うので、支給額が少ない地域だと、月11万円くらいだそうです。
家賃の補助があるとは言え、この中から光熱費や食費などを支払っていたら、かなりギリギリなのでしょうね。
うちもそうなんですが、クーラーも最新式のものはとても持てずに、古い年式のエアコンだと、なかなか温度が下がらない割に、電気代がかかるんですよ。
だけど、おいそれと買い換えるわけには行きませんから、どうしても「暑い」と思いながらも我慢してしまうんです。
冬のストーブに関しても言えることですが、「厚着で乗り越えよう」とダウンを着込んで、なるべく光熱費を浮かせたり、ね。
そんな無理がたたって、風邪をこじらせたこともありましたが・・・
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とにかく、お金が無いと、家族はともかく自分の健康は二の次三の次になってしまうのです。
以前も書いた、吉岡里帆さん主演のドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」というのは、まさに人として生きる最低限の保証をしようということですよね。
そんな生活保護を受けていながらも、悲しい結末になってしまったというのが、残念でありません。
考えてみたら、生活費って、人によって必要なものとそうじゃないものって、それぞれ違うはず。
いくら切り詰めても足りない時もありますし。
それと、一生懸命働いていていても、生活保護以下の給料しかもらえない人も、世の中にはたくさん居るんですよ。
その辺のギャップも問題になっているわけで。
結局、「人として生きるのに最低限必要な金額は?」と言われると、答えは出るようで出ないのかもしれません。
ローン地獄におちいった時に、一度電気代を止められそうになった経験があるので、なんだかとても身につまされる思いがします。