多重債務で、もう自己破産しか選択肢が無くなったとしても、「自己破産してしまったらどうなるのだろう?」というのが心配でできなかったりします。
自分の中で、最悪の事態を思い描くわけです。
窓や玄関には「差し押さえ」の紙が貼られ、それは家の中の家具や家電にも及び、もう自分の物ではなくなる。
一瞬にして何もかも失ってしまう恐怖。
当然近所の人にも知られてしまう・・・という。
なーんて、脅かしてしまいましたが、実際にはどうなんでしょう?
自己破産した方の体験談によると、「意外とそんなに大変じゃなかった」という話も。
まあ、生活が破綻してしまいますから、「大変じゃない」ワケはないのですが、彼女も、自分の中で最悪のシナリオを描いていたみたいです。
だから、思ったよりもそうでもなかった、ということに。
自己破産したことは、自分から言わない限り、周りの人に知られることはまずないですし、職場を追われることもありません。
借金や税金の滞納により、お給料を差し押さえられた時には、職場に知られることになり、結果居づらくなることはあるとは思いますが・・・
家や車など、資産と言われるようなものを所有している場合は、すべて差し押さえられてしまいますが、一般の家庭で資産と言えるようなものって、そんなにないんですよね。
だから、家も持ち家ではなく、車も所有していなければ、そんなにビクビクすることなく、今までどおり生活することは可能です。
とは言え、ローンは一切組めませんし、月々支払いの契約をすることもままならず、クレジットカードは所有できない現金暮らしにはなってしまいます。
クレジットカードについては、一括払いのみになりますが、「VISAデビットカード」で代用できますが、分割ができないのはキツイですよね。
そして、一番気がかりなのが、官報に載るということ。
何しろ「国が発行している機関紙」ですから。
だけど、これって一般の人が目にすることはほとんどないんですよね。
まあ、見ようと思えばネットでも見られるそうですが、あまりにも膨大な数の資料なので、検索するだけでも大変でしょう。
ただし、「ネットでも自己破産したことは調べられる時代である」ということは覚えておいたほうがいいです。
かといって、闇雲に怖がるのではなく、それだけ世間にさらされる可能性はある、ということを肝に銘じておく、というか。
とにかく「ローン破綻しても自己破産すればなんとかなる」と安易に思わない方がいいです。
社会的な制裁は少なくとも、精神的なダメージは思いのほか大きいですから。
「借りたお金を返せなかった」というだけでも、相当悔いは残るものです。
それでも、多重債務で身動きが取れないようなら、自己破産も考えた方が良いでしょう。