今さらですが、自社ローンというのは、ジャックスなどの信販会社を通さずに、中古車販売店と直に分割払いの契約をして車を購入することです。
まあ、中古車に限ったことではないのですが、新車を購入できるような方を対象にした自社販売ローンというのは、一般的に言われている自社ローンとは意味合いが違う場合が多いです。
特筆すべきことは、金利がゼロ%である点。
ローン地獄におちいった私にとっては、もうそれだけで「信販ローンよりも魅力的」となるのですが、それには理由があるのです。
中古車販売店は貸金業ではないということから、金利をとってしまうと、貸金業法に違反することになるんですね。
「じゃあ、独自の分割払いを始める前に、貸金業の届け出をすれば良いのでは?」と思うでしょうが・・・
貸金業者として登録するには、お店の資産が5,000万円以上必要とか、貸金業務経験者(数年間の実績が必要)など、結構高いハードルを超えなければなりません。
中古車販売店は、もともとジャックスやオリコなどの信販会社と提携しているわけですから、そこまでして自社ローンにこだわる必要も無く、金利ゼロとして、逆にお客様のメリットを全面に出すところが多いということ。
お客の側からしても、「おおっ、金利ゼロなんだ」とまず得した気分になりますよね。
しかも、たいてい自社ローンを検討する人は、信販ローンの審査に不安があるケースがほとんどなので、「金利は多少高くても、審査に通りやすいのなら仕方がない」と思っているはずです。
それなのに「金利ゼロ」ですから、飛びついてしまう気持ちはわかります。
ただ、中古車店にとってもリスクがあることですし、分割払いなのに金利が取れないとなると、どこかでつじつまを合わせなければならないのです。
早い話が、本体価格に金利分を上乗せして売るということは考えられます。
実際に、信販ローンで購入するよりも、自社ローン向けに販売されている車の車体価格は高いと言われていますから。
言ってみれば当然のことなのですが、問題は「どれだけ上乗せされているか?」です。
「どうせ、ローンが通りにくい訳ありの人たちが借りるのだから、高くして当然」と足元を見て販売しているお店もあれば、「最近信販ローンの審査に落ちる顧客が増えているから、どうにかして審査に通るように自社ローンを導入した」というところもあるでしょう。
契約する時には、信販会社のローン金利で支払った時の総支払額を計算して、どのくらい差があるのか?を見極める必要があります。
同等くらいならOKで、あまりにも高くなるようならNGということでしょうか。
また、金利はゼロでも、支払いが滞れば年利15%ほどの遅延損害金を請求されるところも多いということも、頭に入れておかなくてはなりません。
あとは、借り入れ限度額も50万円前後から上限が100万円くらいまでなので、そんなにいい車は選べないですね。
その上頭金ゼロではほぼ契約できないということで、そこそこの頭金は用意して行かなくてはならないのです。
保証人に関しても、必須ということが多いです。
また、頭金や保証人が必要ということから考えても、できればお金を貯めて、その現金の範囲内で買える車を探す方がよいのかもしれませんね。