ギャンブルで400万円の借金を作って一文無しになった男性と聞くと、「もう終わりでしょ」と思ってしまいますよね。
だけど、本人は自業自得とは言え、奥さんや子どもが居たら?
子どももまだ小さくて、その上高齢になった両親の面倒も見なくてはいけなかったら?
と考えると、無下にはできない感じがします。
特に、ローン地獄を味わった私にしたら、ギャンブル以外は同じような境遇ですから、身につまされるところも。
そもそも、なんでこの男性がギャンブルにはまってしまったのか?という点も、情状酌量の余地あり、という感じがします。
小さい頃から貧しかったため、親の仕事を手伝ってよく働いていたとのこと。
中学生になると、新聞配達をしながら学校に通っていたのだとか。
新聞配達って、早朝からのイメージがありますが、この辺なんて朝の4時頃から配ってるんですよ。
となると、販売所を出発するのは、ほぼ夜中ですから、睡眠時間もどれくらい取れていたのか?
そんな苦労をしながらも、一生懸命働いて正社員の職に就き、同僚の女性と細やかながら幸せな家庭を築いたのですが・・・
子どもにも恵まれてそれなりに幸せだったけど、「この子達だけは俺のようにお金の苦労はさせられない」という強い思いが裏目に出て、「何としてでも大金を稼がないと」となったわけです。
仕事のかたわら、怪しい仕事にも手を出し、結果仲間にお金を持ち逃げされて、数百万の借金を背負うことに。
あろうことか、その損失を、今度はギャンブルで帳消しにしようとしたんですね。
なんでも、一度競馬で大穴を当てたという体験が、男性をギャンブルにのめり込ませるきっかけになってしまった、とのこと。
試しにある程度まとまったお金を賭けてみたら、見事に上手く行って、数百万円儲けたのです。
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そのまま借金を返して止めておけば良かったものの、「俺はギャンブルの才能があるのでは?」と勘違いし、50万、100万、さらには消費者金融に借金してまで150万、200万とつぎ込むことになるのですが、だんだんツキに見放されて行くのです。
で、負け込んだお金を補填するために、また新たに消費者金融から借り入れを繰り返しているうちに、利息や延滞金も膨れ上がって、冒頭の400万円になったということ。
なんと、借金400万円の他に、奥さんと一緒にコツコツ貯めていた預貯金もすべて使ってしまったそうなので、文字通り無一文になってしまったのです。
この場合、自己破産はできるのでしょうか?
原則として、「ギャンブルが原因での債務に関しては、免責は降りない」ことになっています。
ただし、「少額の場合は免責許可になることもあるし、破産管財人の選定で許可が降りる可能性もある」ということ。
この男性の場合は、ギャンブルを始めたきっかけが、「家族のため」ということもあり、その辺が認められればもしかしたら、自己破産できるかもしれないですね。
これで目が覚めれば、今度は奥さんやお子さんを大切にして、地道に働いて貯金を増やす良いお父さんになれるのではないでしょうか?
一攫千金を夢見るのは悪くないのですが、「あくまでも手持ちのお金の範囲でする」ということを、くれぐれも忘れないようにしたいものです。